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オランダ人建築家、アルド・ファン・アイク（Aldo van Eyck) の作品集。本書は、1969年に作者がハーグに建てた「パストール・ファン・アース教会（Pastoor van Ars Church）」を紹介する一冊。同教会は、20世紀後半に建てられた数少ない重要な教会建築のひとつであり、唯一無二とも言える建築的・空間的特徴に焦点を当てる。

作者自身はカトリック教徒ではなかったものの、真正かつ現代的なカトリック教会建築を形にしようと心血を注いだ。そのために作者は初期キリスト教がローマ帝国内に広まるにつれて用いられるようになった「バシリカ建築様式」の原型まで遡り、その構成要素を抽出し、20世紀の前衛芸術、とりわけピート・モンドリアンの動的な秩序やコンスタンティン・ブランクーシの元型（アーキタイプ）が提唱する空間概念に取り入れた。

本書の著者であり建築家のフランシス・ストローベン (Francis Strauven) は、前著にて作者の発想や作品を広く取り上げたモノグラフを著したが、本書では、作者のアーカイブから100以上のスケッチを用いることでデザインプロセスを再構築し、その徹底的に拘った過程に特に注目している。

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